いか豆知識
いかの栄養学
イカの旨味は、旨味の筆頭成分のイノシン酸ではなく、分解過程のイノシン酸の一歩手前のアデノシン一リン酸という成分が多く、それにグルタミン酸が相乗して旨味を出しています。 栄養学的には良質のタンパク質を含み、低カロリーであるところがダイエット食品としての評価が高い。
イカの栄養素の中でもっとも注目されているものは「タウリン」です。タウリンは体重60kgの人の体には約20gが含まれており、特に心筋、横隔膜、脾臓、骨髄、肺、脳、肝臓、腎臓などに多く分布しています。そして血液中のコレステロールの低下・肝臓の解毒作用の促進・胆石の生成阻止・強心作用・抗不整脈作用・筋肉疲労の回復促進・アルコール中毒の抑制・神経の興奮抑制などいろいろな分野にわたって重要な働きをします。
タウリンを含む食品の評価は、タウリン(T)/コレステロール(C)比(T/C比)を求め、この値が2.0以上であればたとえコレステロールが多くてもそれを減少させるだけの効果のあるタウリンを持っているのでコレステロールの心配はしなくても良いことになります。
代表的な食品のT/C値
牛肩ロース 0.8
豚肩ロース 0.6
でコレステロールが多く含まれる。
海産物では
スルメイカ 2.2
マダコ 5.6
ハマグリ 13.0
カキ 18.0
と多量のタウリンを含んでおり、カキが食品として優れていることは、タウリンに由来しています。
魚類では
マアジ 3.6
マイワシ 2.3
サバ 2.7
サンマ 2.6
と青い背の魚たちにもタウリンが多く含まれています。